No.1008 2012/04/06(金)

 ヒメウズ


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 三島小の校庭でヒメウズの花が咲いた(写真1)。厳冬の影響で今年は少し遅い。本来、花が咲くべき所に花が咲かず、葉が密集する株がみられる(写真2)。これはバクテリアの仲間の「ファイトプラズマ」の1種が感染したことによって引き起こされる「葉化(フィロディー)」という現象だそうだ。葉化したヒメウズは珍しくなく、気をつけてみれば毎年多くの葉化ヒメウズがみつかる。
 もう一つ、ヒメウズの「病気」を発見した。ヒメウズの葉裏にたくさんの「魚の目」状の斑点がある(写真3)。これはヒメウズに感染した担子菌の仲間のサビキンの1種が作った「さび胞子堆」で、中に多くの「さび胞子」が入っている。このさび胞子が飛んでモモやウメに感染すると「白さび病」を引き起こす。ヒメウズは白さび病の「中間宿主」として知られている。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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 ヒメウズ Semiaquilegia adoxoides(キンポウゲ科)

 ファイトプラズマの1種 Phytoplasma sp.(アコレプラズマ科 Acholeplasmataceae)

 サビキンの1種 Sorataea pruni-persicae(ウロピキシス科 Uropyxidaceae)

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