No.1198 2013/11/06(水)

 ネブトクワガタ


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 清澄山系で、朽ちたツガの倒木の中で見つけたクワガタムシ(写真1)。ネブトクワガタの雄だ。体長は15ミリほど。千葉県産のクワガタとしてはもっとも小さい。房総半島は太平洋側の分布北限に当たる。硬い樹皮の下の褐色に腐朽してフレーク状になった材に埋もれるようにしていた。越冬するためにもぐり込んだのであろう。同じ倒木から3匹のネブトクワガタが見つかった。朽ちた材はたっぷりと水を含んでいて、クワガタの身体の表面には細かい水滴がたくさんついている(写真2)。朽ち木にもぐり込むのは、氷点下の低温を避けるとともに、このように湿り気があることで乾燥を防げるのが利点なのだろう。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 ツガ Tsuga sieboldii(マツ科)

 ネブトクワガタ Aegus laenvicollis subnitidus(クワガタムシ科)

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