No.1217 2014/01/31(金)

 イボタロウカタカイガラムシ


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 県民の森のMさんが「これはいったい何でしょう?」と木の枝を持ってきた(写真1)。枝の表面を白い塊が覆っている(写真2)。「ああ、これはイボタロウ」ですね、と答えた。イボタロウはイボタノキをはじめとするモクセイ科の木に寄生するカイガラムシの1種が分泌した蝋状の物質のことで、地元の人に聴くと、かつては戸の滑りをよくするために使ったという。蝋状物質を分泌するのはもっぱら雄で、雌は直径1センチほどの褐色の球状の物体で、枝にしっかり固着している(写真3)。まるで虫こぶのようで、これが昆虫とは思えない姿だ。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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 イボタノキ Ligustrum obtusifolium(モクセイ科)

 イボタロウカタカイガラムシ Ericerus pela(カタカイガラムシ科)

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