No.1267 2014/06/17(火)
灼熱地獄のモリアオ
君津市の山間の小学校でプールの生きもの授業を担当した。毎年この小学校のプールへモリアオガエルが産卵に来るので観察するのが楽しみだ。 案の定、遠目に第1コースと第2コースの手すりの隙間にモリアオガエルが産卵したのが見えた(写真1)。でも何か様子が変だ。近づいてみるとビックリ。 第1コースのモリアオガエルは卵からオタマジャクシとして孵化したものの、斜面を流れ下りる時に、ここ数日の猛暑で水面に落ちる前に太陽に照らされた金属の熱で乾燥したようだ(写真2)。第1コースは2卵塊ともかなり厳しい結果だったかもしれない。どうやら灼熱地獄が起きる前の長雨に早々と孵化したのは、第2コースのモリアオガエルのようだ。生き残る厳しさを教えられた出来事だった。 (大木淳一)
モリアオガエル Rhacophorus arboreus(アオガエル科)