No.1364 2015/06/05(金)

 カレハガ


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 三島小学校にて。数人の小学生が担任の先生と一緒に教室博物館にやってきた。一人の子が「校庭で見つけました。これ何ですか。」といって透明なケースを差し出した。見ると大きめの蛾が1匹入っていた(写真1)。頭の先から閉じた翅の後端までは5センチ近くある。図鑑で確認し、「これはカレハガという蛾だね。カレハガの仲間には幼虫が毒を持っているのがいるけど、この種類には毒はないみたいだよ」と答えた。
 翅を閉じてじっとしている姿は地面に落ちた枯葉にそっくりだ。後翅の大半は閉じた前翅の下に隠れているが、後翅の前縁はオレンジ色に近い黄色で、それが前翅の下からはみ出しているのが目立つ。写真を撮っていたら、この蛾が直径2ミリほどの卵を15個くらいまとめて産んだ(写真2)。卵には白と緑の縞模様があり、「とんぼ玉」を思わせる。この模様にどんな意味があるのか想像もつかないが、その造形美にしばし見とれた。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 カレハガ Gastropacha orientalis(カレハガ科)

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