No.1429 2016/04/06(水)

 クスノキ


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 クスノキの紅葉シーズンを迎えた(写真1)。クスノキは常緑広葉樹だが、4月になると紅葉し、一斉に落葉する。木の下には落ち葉がたまり、まるで秋の落葉シーズンのようだ(写真2)。
 とはいっても落葉樹とは違い、クスノキが丸裸になってしまうことはない。新旧の葉が交代する時期なのだ。枝先に伸び始めた黄緑色の新葉と、紅葉した古い葉、そしてまだ紅葉していない濃い緑の葉が混在して、クスノキの枝はまるで信号機のように色とりどり(写真3)。
 写真4に水色の三角で示した位置よりも下にある葉はすべて昨年展開した古い葉で、濃い緑のものもじきに紅葉して落ちる。したがって、クスノキの葉の寿命は長くても1年と少し、ということになる。水色の三角の位置には冬芽があって、「新葉の赤ちゃん」を寒さから守っていた。暖かくなって冬芽が開き、一気に伸び出した黄緑色の葉が新葉だ。こうして短期間に葉の新旧交代が起こるのがクスノキの特徴だ。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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 アセビ Pieris japonica(ツツジ科)

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