No.1475 2016/10/21(金)

 アケボノソウとアリ


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 房総丘陵の某所にて。以前、ある方に教えていただいたアケボノソウの生育地を訪れ、今年もかろうじて開花しているのを見て安心した(写真1)。アケボノソウは県内でも希少な植物でセンブリの仲間。
 アケボノソウの花は普通4〜6枚の白い花弁を持ち、各花弁の中程に1対の緑色の蜜腺がある(写真2)。この蜜腺からは蜜が出ているのだが、その証拠に蜜をなめに訪れたアリが蜜腺の位置に止まっている(写真3)。
 この日、アケボノソウを訪れていたのはアメイロアリと思われる小型のアリであった(写真4)。雄しべや雌しべから離れた位置にある蜜腺にアリが来ても、授粉には役立たないように思われる。この蜜腺は何のためにあるのだろうか。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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 アケボノソウ Swertia bimaculata(リンドウ科)

 アメイロアリ Paratrechina flavipes(アリ科)

 


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