No.1490 2016/12/23(金)
カキアシブサホソガ
雑木林の林床に葉を広げたエビネ(写真1)。何か隠れていないかと思いめくってみたら、ごく小さな小枝のようなものが葉の裏についていた(写真2)。 拡大して見たら昆虫のようだ(写真3)。長さは7ミリくらい。身体の両脇に沿わせた細長い触角に気づいて、はじめてこれがガの仲間であることに思い当たった。3対の脚のうちの前2対を揃えて前方に伸ばし、さらに後脚を突っ張ってお尻を上げ、まるで土下座でもするかのような姿勢で静止している(写真4)。この独特の止まり方はカキアシブサホソガの特徴なのだそうだ。カキアシブサホソガの幼虫はカキの葉を餌とし、葉にもぐり込んで表皮の内側を食べる。そういえばこの場所から10メートルほど離れた場所にカキの木がある。 (尾崎煙雄)
カキアシブサホソガ Cuphodes diospyrosella(ホソガ科)