No.1489 2016/12/23(金)

 クロスジホソサジヨコバイ


dummy

 ヤツデの葉には越冬昆虫がついていることが多い(写真1)。期待通り、葉の裏には鮮やかな昆虫が隠れていた(写真2)。クロスジホソサジヨコバイである。体長は6ミリほど。身体の中央を貫く黒い筋模様が特徴だ。写真2のように黒い筋の両脇に赤い部分が多いのは雌だ。赤い部分が少ない個体もいて、こちらは雄(写真3)。
 ところでこの虫、どちらが頭だかおわかりだろうか。写真2も写真3も右側が頭なのだが、お尻の方(正確には前翅の末端近く)にある1対の黒い点がまるで目のように見えてしまう。頭の両側にある本物の目(複眼)は周囲の体色と同じ色で目立たない。天敵である鳥が間違えてお尻をついばみ、その隙に逃げるという戦術なのだろうか。近くにあった羽化殻を見た方が身体の形がわかりやすい。
 (尾崎煙雄)

dummy
dummy
写真1
dummy
dummy
写真2
dummy
dummy
写真3
dummy
dummy
写真4
dummy
dummy

 クロスジホソサジヨコバイ Sophonia orientalis(ヨコバイ科)

 


ニュース一覧へもどる