No.1533 2017/07/10(月)

 トウゲシバ


dummy

 清澄山系にて。森の中の斜面に生えた小さな草(写真1)。草丈は15センチほど。これはトウゲシバという名の植物で、ワラビやゼンマイなどとは少しも似ていないが、れっきとしたシダ植物である。
 直径3ミリほどの割と太めの茎の周りに長さ1センチくらいの小さな葉がたくさんついている(写真2)。それそれの葉の付け根に見える白いものは胞子嚢(ほうしのう)である。さらに拡大してみると白い三日月型の袋がたくさんついているのがわかる(写真3)。胞子嚢はみな破れていて、すでに中の胞子を飛ばした後のようだ。
 トウゲシバはその葉の形から「ホソバトウゲシバ」、「ヒロハノトウゲシバ」、「オニトウゲシバ」の3タイプに区別されることがあるが。ここで見られたのは「ヒロハノ」タイプ。
 (尾崎煙雄)

dummy
dummy
写真1
dummy
dummy
写真2
dummy
dummy


写真3

dummy
dummy

 トウゲシバ Huperzia serrata(ヒカゲノカズラ科)

 


ニュース一覧へもどる