No.1535 2017/07/12(水)

 川の中の丸い石


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 小糸川上流の川の中には角の取れた結構丸い小石(礫:れき)が見られる(写真1)。この礫は川の周りの泥岩の地層が壊れて流れで丸くなったものである(写真2)。同じ時代の地層(三浦層群天津層、約600万年前)が出ている勝浦の海岸の礫と比べても同じくらいの丸さである(写真3、4)。ちなみに小糸川の礫のくぼみに何か入っていた。くぼみの型を取ってもらったところ、二枚貝の殻頂(かくちょう)の形があらわれた(写真5)。シラスナガイの仲間のようである。600万年前、小糸川は深い海だったことがわかる。子供達はそんな石で水切りをして遊んでいた。
 (岡崎浩子)

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写真1
君津市小糸川上流の河原の礫。泥岩礫に混じってセメントが礫になったものも(2017.7.12)
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写真2
君津市小糸川上流の河床と周りの天津層の泥岩の地層(2017.7.12)
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写真3
勝浦市浜行川の海岸の礫(2017.7.24)。同じくセメント礫がある。

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写真4
勝浦市浜行川の海岸の天津層の泥岩の地層(2017.7.24)

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写真5
小糸川の礫の黒い凹みとそこの型取り(2017.7.24)

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