No.1539 2017/07/28(金)

 ヌマチチブ


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 君津市のとある川の上流域を歩いていると、小さな滝のような所にでた。滝つぼ(というほどの規模ではないが)を見ると多くの魚が岩の上にいるのが見えたので、早速捕まえてみるとヌマチチブであった(写真1、2)。ヌマチチブはハゼ科の仲間で、北海道から九州まで日本各地に分布する。一般的には汽水から中流域に生息する魚なので、上流域で出会うとは思っていなかった。
 夏はちょうどヌマチチブの産卵の季節である。ヌマチチブは卵を石の裏等に産み付けるので、近場の石をひっくり返して探してみると、卵がびっしりと産み付けられていた(写真3)。同じハゼ科のヨシノボリ類と同じように、オスは卵がふ化するまで、世話をすることが知られている。
 他の河川の上流域にも生息しているのか気になるところである。
 (後藤亮)

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写真1
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写真2
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写真3
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 ヌマチチブ Tridentiger brevispinis(ハゼ科)

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