No.1543 2017/08/25(金)

 タテジマカミキリ


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 清澄山系にて。カクレミノの木があったので、もしかしたらタテジマカミキリが見つかるかもしれないと期待して探してみた(写真1)。いつも見つかるわけではないのだが、この日は運良く見つけることができた。写真1の真ん中に目当ての虫が写っているのがおわかりだろうか。
 拡大して見てもなかなかわかりにくいが、体長2センチほどの甲虫が枝に止まっている(写真2)。体長の2倍ほどもある長い触角を前方に伸ばし、6本の脚で枝をしっかりと抱くようにして枝に密着している。身体の色や質感はカクレミノによく似ている(写真3)。大きな甲虫であるにもかかわらず見つけにくいのはそのせいで、まるで忍者のような虫である。
 タテジマカミキリは、成虫も幼虫もカクレミノなどのウコギ科の植物を餌として生活している。夏に羽化した成虫はその木を離れず、枝にはりつくようにして身を隠しつつ冬を越す。根気よく探せば、真冬でも見つけることができるカミキリムシだ。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3

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 タテジマカミキリ Aulaconotus pachypezoides(カミキリムシ科)

 カクレミノ Dendropanax trifidus(ウコギ科)

 


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