No.1572 2017/12/22(金)
ヒマラヤスギ
三島小の校庭には大きなヒマラヤスギの木がある(写真1)。ヒマラヤスギはその名のとおり、パキスタンなどの西部ヒマラヤが原産地だが、世界各地の庭園に植えられており、日本でもおなじみの樹木だ。 「スギ」と名付けられているが、日本のスギの仲間ではなく、マツ科の1種。その証拠に、松ぼっくりに似た球果が実る(写真2)。球果は長さ10センチほどもあり、写真3のように丸ごと地表に落ちていることもあるが、枝に着いたまま鱗片がばらけて球果が分解してしまうことが多い。写真4の左に写っているのは分解途中の球果で、ばらけきってしまった後には写真4の右のように尖った軸だけが残る。 ばらけたて落ちた球果の先端部分はまるでバラの花のように見える(写真5)。これを「シダーローズ」と呼び、リースなどの飾りとして使われたりする。ヒマラヤスギの英名「ヒマラヤンシダー」から採れた「バラ」なので「シダーローズ」というわけだ。 (尾崎煙雄)
ヒマラヤスギ Cedrus deodara(マツ科)