No.1576 2018/1/19(金)

 ヤマアカガエル産卵


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 1/12に今年最初のヤマアカガエルの卵塊が見つかった三島小学校のプールで新たな卵塊が見つかった(写真1)。これで合計20卵塊となり、本格的な産卵が始まったといえる。
 プールの水底には雄のヤマアカガエルがじっとしている(写真2)。これは産卵場所で雌を待ち構える行動で、産卵条件の整う「暖かくて雨の降る夜」にやって来る雌を待っているのだ。私がプールのカエルを観察しているのを目ざとく見つけた子どもたちが「何やってるのー!」と言いながら駆け寄って来て、早速ミニ観察会となった(写真3)。目の良い子どもたちはカエルの他にも小さな水生昆虫等を見つけて盛り上がっていた。
 産卵日を推定するために、前回1/12からこの日までの気象データを調べてみた。すると1/17の夜に、産卵に適した気象条件になっていた。この夜、低気圧が房総半島を通過した(図1)。
 三島小学校に近い坂畑のアメダスデータをみると、17日は朝から気温が10℃を上回る状態が続き、昼過ぎから降り出した雨は深夜まで続いた。夜になっても13℃を超える気温が続き、寒冷前線が通過したと思われる午後9時ころに気温が6℃近く低下するまで、「とても暖かくて雨の降る夜」であった。
 この夜もヤマアカガエルにとっては産卵日和だった。1/8〜1/9にかけての好条件の時には1匹の雌が産卵しただけだったが、今回は多くの雌が産卵に出て来たということだ。ヤマアカガエルが産卵すると「もう春も遠くない」と感じる。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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図1
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図2
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 ヤマアカガエル Rana ornativentris(アカガエル科)

 


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