No.1581 2018/02/02(金)

 茶水と白ひげ


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 秋元城跡があるあたりの地層は比較的固い泥岩層(上総層群粟倉層、約70万年前の地層)からできている(写真1、写真2)。現在の入口があるところから小糸川沿いに降りると、排水路の脇から茶色の水が湧き出ている(写真3)。この茶水は化石海水(かん水とも言う)で地層から出てきているものである。メタンガスやヨウ素などを含んでいて、このメタンは70万年前、このあたりが深い海だった頃の海底の微生物から生成されたものである。また、そのそばに白い糸状のものもみえた。これは硫黄細菌の仲間がつくった藻である。
 (岡崎浩子)

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写真1
秋元城跡の山上の曲輪(通称「千畳」)。
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写真2
山は泥岩層でできていて林道はツルツルでよく滑る。
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写真3
泥岩層から出ているかん水。
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