No.1597 2018/4/21(土)

 ツマグロヒョウモン


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 野原を歩いていると、目の前の草に1頭のチョウがとまった。ツマグロヒョウモンのオスだ(写真1)。ツマグロヒョウモンは雌雄で見た目が大きく異なる。メスは前翅の先端部分が黒く、その中を白線が通る模様をしているが、オスにはこういった模様がない。オスは一見すると他のヒョウモンチョウとよく似ているが、後翅の縁が黒いので他の種類と区別することができる(写真2)。
 日本では元々西日本に分布していたが、20世紀の終わり頃から、生息域が拡大し、現在は関東地方北部にまで分布している。これは自分の体験ともよく一致している。というのは自分は茨城の出身だが子供の頃ツマグロヒョウモンを見た記憶が全く無い。しかし、最近実家に帰ると度々見ることがあるからだ。たった20年の間に生物の分布が変わっていることを実感した。
 (後藤亮)

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写真1
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写真2
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 ツマグロヒョウモン Argyreus hyperbius(タテハチョウ科)

 


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