No.1603 2018/5/12(土)
ヤマボウシ
清和県民の森にて。山腹の樹林に白が目立つ(写真1)。満開のヤマボウシだ。まるで雪が積もったかのように純白の花が樹冠の大半を覆っている。 ヤマボウシの花には長い柄があり、枝からすっくと真上に立ち上がっている(写真2)。 ヤマボウシの「花」は正確にいうと「花序(かじょ)」である。花序とは花の集合のことで、種によってさまざまな形がある。ヤマボウシの場合は「頭状花序(とうじょうかじょ)」という。 4枚の白い「花びら」に見えるのは「総苞片(そうほうへん)」といって、花序全体を包む葉である(写真3)。その中心にある塊が花序で、数十個の花が集まって球状を成している(写真4)。写真のものはまだつぼみだが、開花すると、一つ一つの花から雄しべと雌しべが姿を現す。 (尾崎煙雄)
ヤマボウシ Cornus kousa(ミズキ科)