No.1604 2018/5/13(日)
波の化石
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写真1と2は、5月に行われた清和の魅力探訪ウォークで訪れた宝性寺の “波の伊八”(武志伊八郎信由)作の欄間である。伊八は江戸時代の彫刻師で現在の鴨川市生まれ、波を彫らせたら天下一と言われていた。見ると対称性の良い形の波が彫られている。私には地層の中から見つかる波の痕跡(堆積構造)を彷彿させた。波は海底を左右にいったりきたりしてこのような対称性の良い砂山をつくっている(写真3)。下総台地の地層の中にはよく見られ、過去の波の化石である。 |
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写真1 武志伊八郎の安政4,5年(1857,58年)頃の作。 |
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写真2 正面の欄間。波の部分は伊八作とも言われる (後藤茂右衛門作、文政6年(1809年))。 |
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写真3 約20万年前の地層から見つかる波の堆積構造。 茶色の部分が砂層、白い部分は泥層 (剥取り資料,中央博物館蔵)。 |
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