No.1619 2018/7/11(水)

 アズマヒキガエル


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 小櫃川上流にて。沢沿いの岩の上に座るアズマヒキガエルを見つけた(写真1)。体長10センチほどの若い個体だ。
 ぴくりとも動かない。しばらく観察していると、右手から1匹のアリが歩いてきた。次の瞬間、目にも留まらぬ速さでムチのように舌を繰り出しアリを食べた。と思ったら、アリの乗った小石ごと舌にくっついてしまい、狙ったアリには逃げられてしまった(写真2)。
 近くで一部始終を見ていた私の目を気にした訳でもないだろうが、その後ばつが悪そうにきびすを返して歩き始め(写真3)、転がるように斜面を駆け下り(写真4)、沢の水に腹をひたして動かなくなった(写真5)。きっと水を飲むことにしたのだろう。カエルは我々のように口から水を飲むことはなく、腹の皮膚を通して水を吸収するのだ。
 カエルの中でもとりわけ無愛想に見えるヒキガエルだが、その行動を見ているとじつに愛嬌がある。

 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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写真5
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 アズマヒキガエル Bufo japonicus formosus(ヒキガエル科)

 


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