この日は、君津市立坂畑小学校の５、６年生と一緒に東京大学千葉演習林を訪れた。君津市教育委員会の「スクールミュージアム事業」の一環である。小櫃川流域の最上流に位置する同小学校では、毎年学区に隣接する東大千葉演習林を見学する小旅行を行っている。私も講師の一人として参加した。
　札郷作業所では、研究用の苗畑に植えられたヒメコマツの葉に触れ、５本の葉が束になって生える「五葉松」であることを確かめた（写真１）。清澄作業所にある森林博物資料館では、巨大な杉の円盤を見上げて驚いた（写真２）。そして、小櫃川の源流の一つである七里川で生きものの観察を行った（写真３）。
　子どもたちは、学校の近くにありながら普段は立ち入ることのない東大千葉演習林のさまざまな活動を知って、大いに楽しんだ様子だった。

　（尾崎煙雄）

　ヒメコマツ　Pinus parviflora var. parviflora（マツ科）