No.1704 2019/06/15(水)

 フデリンドウ


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 清和県民の森にて。4月に咲いていたフデリンドウの花(写真1)。

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写真1
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 あれから2ヶ月が経って、フデリンドウはその姿を大きく変えていた(写真2)。

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写真2
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 かつて花であった位置には白い筒状のものがある(写真2)。これは雌しべとその付け根にあった子房(しぼう)が伸びたもので、フデリンドウの果実である。果実の先端は二つに分かれ、中に褐色の細かい粒が溜まっている(写真3)。この細かい粒がフデリンドウの種子だ。フデリンドウの果実の先端はひろげた左右の手のひらを合わせたように展開し、落ちてくる雨滴を受け止めやすい形になっていて、ぶつかる雨滴の衝撃によって種子がばらまかれるようにできている。動けない植物の巧みな仕掛けがここにもある。
 (尾崎煙雄)

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写真3
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 フデリンドウ Gentiana zollingeri (リンドウ科)

 


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