No.1729 2019/09/08(日)

 ナシイラガの幼虫


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 木更津市内にて。エノキの葉に毛虫が止まっているのに気づいた(写真1)。

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写真1
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 体長2センチほどの幼虫。これはナシイラガの幼虫だ(写真2)。身体の前後に4対の突起があり、それぞれに長く黒い棘が密生している。見るからに恐ろしい姿だが、この幼虫は見た目通りに恐ろしい。この棘には毒があり、皮膚に触れると電気ショックのような痛みが走る。イラガ科の幼虫にはこのような毒棘を持つものが多く、枝葉をかき分けて森を歩く私などはときどきやられる。

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写真2
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 嫌な虫ではあるのだが、まじまじと見ればじつに美しい幼虫ではある(写真3)。緑色の地に黄色と黒を使って描かれた幾何学的なラインといい、赤味を帯びた突起のフォルムとその表面を飾る棘といい、誰かが意図を持ってデザインしたとしか思われない。
 (尾崎煙雄)

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写真3
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 エノキ Celtis sinensis(アサ科)

 ナシイラガ Narosoideus flavidorsalis(イラガ科)

 


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