No.1730 2019/09/14(土)

 田んぼマイスター 稲刈りのこと


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 2019年9月8日夜半から翌朝にかけて君津地域を直撃した台風15号。三島小や清和県民の森までのルート上には、あちこちで倒木や表層崩壊の残骸が道路を塞いでいた(写真1)。あらぬ方向を向いた光の消えた信号機(写真2)に愕然としながら、週末に稲刈りが予定されている田んぼマイスターの水田はどうなっているのだろうと気になっていた(写真3)。

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写真1 道路の半分くらいまで覆う倒木(2019年9月10日)
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写真2 あらぬ方向を向いている消えた信号(2019年9月10日 君津市大岩)
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写真3 君津市市宿の田んぼマイスターの水田(2019年8月22日)
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 そんな心配はよそに、稲刈りは予定より一日早く9月14日に行われた。田んぼのある市宿も12日深夜にようやく停電が解消されたばかり。その中で世話人の方々は全面倒伏を免れた稲穂の一部を機械で刈り、鎌で刈る部分も残しながら「稲刈り」に備えてくれた。当日はまず稲刈りの注意点と鎌の使い方を教わり、「関取」という品種の稲を子ども達と一緒に刈っていった(写真4)。ふだん鎌で「地層」は削っているが、稲を刈るのは初めての私も、刃をきちんと当て、下から上の方に移動させると、さほど力を入れなくても稲を刈ることができた(左利きなので少しやりにくかったが)。

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写真4 稲刈りをする子ども達(2019年9月14日)
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 また刈った稲を干す「小田掛け」の作り方も教わった。すべて竹で作る「物干し」のようなものだが、足となる部分は、3本の竹の上部の節をそろえ、そろえた節の上をひもでしっかり結わえた上で、竹を正三角形に広げ、充分に土の中に差し込んで雨風に当たっても倒れないようなものにするというものだった(写真5)。できてしまえばあたりまえのように思えるが、ひとつひとつの作業に“コツ”がある。そんなこんなで昼過ぎまで作業を続け、もち米も含めて稲刈りと小田掛けは終了した(写真6)。この頃には子ども達は作業に飽きて、少し離れた場所でイナゴやカナヘビを捕まえて喜んでいた(写真7)。その後稲刈りを教えてくださった木曽野さんの炭焼き小屋でカレーをいただいた。

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写真5 刈り取った稲を小田掛け(2019年9月14日)
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写真6 稲を刈り、束ね、小田掛け(2019年9月14日)
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写真7 いつの間にか遊びに夢中の子ども達(2019年9月14日)
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 まだ停電や断水が続いている家庭もあったかもしれない。子ども達の学校も3時間授業や給食なしが続いているということであったが、そんなことは感じさせない元気な姿に(写真8)、皆たくましいなと思った一日であった。
 (八木令子)

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写真8 本日の作業は終了(2019年9月14日)
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