教室博日記 No.1773

 2020/02/20(木)

 キョン

 大多喜町の山道を走行中、田んぼに獣が1頭いるのを発見した(写真1)。ネコにしては大きいな、タヌキにしては茶色っぽいな、ならばキツネか珍しいな、いやキョンか!という思考が瞬間的に巡った。田んぼとその奥の竹林の間にも、もう1頭キョンがいた(写真2)。双眼鏡でよく観察すると、奥にいる個体には角があり、雄だとわかった。

  • 写真1 キョンがいた山間の田んぼ(矢印で示した場所に1頭のキョンが写っている)
  • 写真2 2頭のキョン

 この田んぼからほど近い、いすみ鉄道の西畑駅には、地域の児童・生徒が作った「生き物マップ」が設置されており、そこに「キョン」が載っていた(写真3)。他に「ハクビシン」や「アライグマ」も示されており、様々な外来種が地域で身近に感じられていることが伝わってきた。

  • 写真3 キョンが載っている「生きものマップ」

 なお、中央博物館の本館に隣接する生態園では、2020年4月19日(日)まで、生態園トピックス展「生態園の外来哺乳類」を開催している。是非ご覧いただきたい。

  • 【注】新型コロナウイルス感染拡大防止のため、分館も含め、当面の間、臨時休館しております。御利用の皆様には、御不便をおかけしますが、御理解のほどお願いいたします。
  • キョン Muntiacus reevesi (シカ科)
  • ハクビシン Paguma larvata (ジャコウネコ科)
  • アライグマ Procyon lotor (アライグマ科)

(平田和彦)