教室博日記 No.1783

 2020/03/13(金)

 アオモンツノカメムシ

 三島小で2月14日にヤツデの葉で見つけたアオモンツノカメムシの卵についてその後も観察を続けたが、孵化の気配がないまま3月を迎えた。ところが、3月4日に訪れた鴨川市天津でアオモンツノカメムシの卵が孵化しているのを見つけた(写真1)。

鴨川市天津では3月4日にすでに孵化していた
  • 写真1 2020/03/04鴨川市天津にて撮影

 しかし、3月6日の三島小では相変わらず孵化は認められず、新たに産卵中の成虫が見られた(写真2)。

3月6日の三島小ではまだ孵化せず
  • 写真2 2020/03/06三島小にて撮影

 3月13日、ヤツデの葉裏にはアオモンツノカメムシの卵がたくさん見つかった(写真3)。

3月13日には三島小でさらに多くの卵が見つかった
  • 写真3 2020/03/13三島小にて撮影

 卵の色にはグラデーションがあり、産卵からの日数によって変化するものと思われる(写真4)。産まれて間もないものは黄色みを帯びた薄緑色で、時間が経つにしたがって緑色が濃くなるようだ。

卵の色のグラデーション
  • 写真4 2020/03/13三島小にて撮影

 そんな中で白っぽい卵が目に止まった(写真5)。

白っぽい卵
  • 写真5 2020/03/13三島小にて撮影

 拡大して見ると、孵化した卵の殻であった(写真6)。海岸に近い鴨川市天津に10日近く遅れて孵化が始まっていたのだ。孵化直後の1齢幼虫は体長1ミリほどで、身体の前半分が褐色、後半分は薄緑色である。きょうだい達とともに抜け出した卵殻の付近に密集して動かない。これからどんどん成長して分散していくのだろう。

ついに三島小でも孵化を確認
  • 写真6 2020/03/13三島小にて撮影
  • ヤツデ Fatsia japonica(ウコギ科)
  • アオモンツノカメムシ Elasmostethus nubilus(ツノカメムシ科)

(尾崎煙雄)