教室博日記 No.1794

 2020/04/08(水)

 クマバチ

 木更津の山で咲き終わりのサクラを眺めていたら、目の前をクマバチが猛スピードで通り過ぎた。見上げるとあたりにたくさん飛んでいた(写真1、2、3)。

咲き終わりのサクラの梢を飛ぶクマバチ
  • 写真1
青空をバックに飛ぶクマバチ
  • 写真2
飛ぶクマバチアップ
  • 写真3

 春先によく見られるクマバチのオスがメスを待つ時の縄張り行動だ。オスは縄張りに近づくメス以外のあらゆる生物を威嚇する。虫を恐がる人たちにとっては羽音をたてて猛スピードで近づいてくるこの蜂は恐ろしいに違いないが、縄張りを張るのはオスだけなので人を刺すことはない。蜂が人を刺す時に使う針は、メスの産卵管が変化したもので、産卵管を持たないオスは刺すことはないのである。

 クマバチは温厚な性格で、縄張り行動中のオス以外は人に向かって来ることはない。一方、メスは縄張り行動をしないが針を持っている。だから不用意にメスをつかむとしっかり刺され、かなり痛い。そんなことをする人は私くらいかもしれないが。

  • クマバチ Xylocopa appendiculata(ミツバチ科)

(斉藤明子)