教室博日記 No.1815

 2020/06/07(日)

 田んぼマイスター 田植え

 君津市市宿の田んぼで行われている昔ながらのお米づくり、「田んぼマイスター」。

 4月早々から新型コロナウイルス感染拡大のため、「ステイホーム」となってしまい、大切な「苗代作り」や「種まき」をみんなでやることができなかった。それでも主催者の木曽野さんや田んぼマイスターの事務局の家族の方達が丁寧に作業を続けてくださり、その間に緊急事態宣言も解除されたことから、「人との距離を保つ」に注意しながら予定より少し遅れて田植えを行うことになった。

 前日に作った田んぼマイスターの看板を掲げ(写真1)、木曽野さんから田植えのやり方を教わって(写真2)、さっそく裸足で田んぼの中に突入していく子ども達。作るお米は「愛国」「関取」と「まんげつもち」というもち米。一番注意しなくてはならないのは、お米の種類ごとに植える場所を決めているので、違う種類をまぜこぜにして植えてはいけないということ。それぞれの銘柄米を後世にきちんと残していくためには、とても重要なことだ。

  • 写真1 田んぼマイスターの看板、なぜか202020年になっていた
  • 写真2 田植えのコツを教わる子ども達

 今年は植えシロに縦横に線がひかれていて、その交点の部分に苗を植えていけばいいようになっている(写真3)。確か数年前に参加した時には、両端でひもをひっぱり、そのひもの位置に合わせてみんなで一斉に苗を植えながら、少しずつ位置をずらしていったように記憶している。その方が整然としているが、みんなのペースに合わせなくてはならないので結構大変だ。自分のペースで植えるにはこの方がやりやすい。「人との距離を保つ」にも都合がいい。苗を2~3本手にとって、あまり深くならないように植えていく(写真4)。子ども達は身軽で田んぼの中をヒョイヒョイ移動するので、だんだん格子状の線が消えていってしまったが(写真5)、あっという間に田植えは終了した(写真6)。

  • 写真3 格子状に線が引かれ、交点のところに苗を植える
  • 写真4 苗を植えていく
  • 写真5 格子状の線はほぼ消えてしまった
  • 写真6 やや曲がっているが田植え終了

 その後子ども達は近くの水路でザリガニ取り、家の裏のビワをもいで食べたり、走りまわったり・・・このエネルギーはステイホームの間どうなっていたのだろうと思う。田植えの後の「さなぶり」(田植えの後に開かれる宴)はもう少し先に延ばすことになり、家族ごとに持ってきたお弁当を(適度な距離を保ちながら?)食べ、木曽野さんのご家族が作った「やきごめ」(小豆を煮て、充分にから炒りしたお米と一緒に炊いた伝統食)をいただき(写真7)、香ばしいにおいと甘くて素朴な味を堪能しながら、次回の予定を確認して解散となった。田んぼ作りは昨年も秋の台風や集中豪雨で予定通りにはいかなかったが、今年はこの先どうなるだろうか。無事に収穫の季節を迎えられるよう願っている。

  • 写真7 甘くて素朴な味の「やきごめ」

(八木令子)