教室博日記 No.1816

 2020/06/12(金)

 産卵中のムツボシタマムシ

 君津の山中にて。林道を歩いていると、昨年の台風で上から崩落したのか、倒木が横たわっていた(写真1)。

林道に横たわる倒木
  • 写真1

 辺りにたくさん居るヤマビルを除けて休憩するのにちょうど良いと思い、幹に腰を掛けようとしたらムツボシタマムシが飛来していて腰を掛けられなくなった。このタマムシはそれほど珍しくはないが、出逢えるとうれしいタマムシのひとつだ。多くのタマムシがそうであるように、この種もちょっとの刺激で飛び去ってしまう。木に飛来しても素早く歩きまわることが多いのだが、間もなく産卵を始めた(写真2)。一度産卵を始めるとしばらく飛び立つことはなく、落ち着いて観察できる。

産卵中のムツボシタマムシを横から見たところ
  • 写真2

 全体に地味な印象だが、上翅にある六つの紋は、良く見ると金色に輝いて美しい(写真3)。

産卵中のムツボシタマムシを上から見たところ
  • 写真3
  • ムツボシタマムシ Chrysobothris succedanea (タマムシ科)

(斉藤明子)