教室博日記 No.1822

 2020/06/18(木)

 キヨスミギボウシ

 清澄山系にて。渓谷沿いの林道の脇の湿った土の上にキヨスミギボウシの大きな株が生えていた(写真1)。ちょうど花が咲いたところだ。

林道脇に生えたキヨスミギボウシ
  • 写真1

 図鑑等には「花は淡紫色」と書かれていることが多いが、この渓谷のキヨスミギボウシはどの株も花色はほぼ純白である(写真2)。

キヨスミギボウシの花
  • 写真2

 らっぱ状に開いた花からは6本の雄しべと1本の雌しべが突き出している(写真3)。そして花びらの縁には少しだけ透明な部分がある。

キヨスミギボウシの花の拡大写真
  • 写真3

 キヨスミギボウシは清澄山にちなんで名付けられた植物だ。関東から近畿にかけて分布するので清澄山固有というわけではないのだが、清澄山の渓谷に咲くキヨスミギボウシはいわば「元祖」なので少し特別なもののような気がする。

  • キヨスミギボウシ Hosta kiyosumiensis(キジカクシ科)

(尾崎煙雄)