教室博日記 No.1836

 2020/07/16(木)

 トキイロヒラタケ

 清澄山系にて。渓谷沿いの斜面に立つ枯れたスダジイの幹に白っぽいものが生えている(写真1)。

スダジイの枯れ木に何かが生えている
  • 写真1

 近寄って見ると、生えているのはたくさんのキノコのようだ。白っぽく見えたが、うっすらと桃色を帯びている(写真2)。

近寄って見るとうっすらと桃色のキノコ
  • 写真2

 さらに接近すると、直径5センチ前後の平たいキノコが枯れた幹から生えていることがわかった(写真3)。これはトキイロヒラタケだ。桃色というよりもまさに朱鷺(とき)色。傘の表面にいくつか見える小さな黒い点はキノコバエの仲間だろう。

7月16日、林道脇に生えたキヨスミギボウシ
  • 写真3

 下から見上げると朱鷺色がとても鮮やか(写真4)。このキノコの美しい朱鷺色は新鮮なうちだけで、時間が経つと色あせてしまうらしい。この日は幸運であった。

キヨスミギボウシの若い果実
  • 写真4
  • スダジイ Castanopsis sieboldii(ブナ科)
  • トキイロヒラタケ Pleurotus djamor(ヒラタケ科)

(尾崎煙雄)