教室博日記 No.1883

 2020/10/28(水)

 ジムグリ

 君津の山中にて。山道脇の林床に体長80センチほどのジムグリを見つけた。あまり出会うことのないヘビで、頭にV字状の模様があるのが特徴だ。私の気配に気付くと、名前のジムグリ(地潜)のとおり、落ち葉の下へ逃げ込み、せっかくの頭のV字模様を見せてくれない(写真1)。

落ち葉の下に逃げ込もうとするジムグリ
  • 写真1

 仕方がないので、尻尾をつかんで引っぱり出して撮ったのが写真2である。左手で尻尾を押さえ、右手に持ったカメラを近づけると、何度かカメラに向かって飛びかかってきたが、何とか頭のV字を撮ることができた(写真2)。手を離すと、すぐに落ち葉の下へ姿を消してしまった。尻尾をつかんだ私の左手はひどくヘビ臭くなっていた。ジムグリにすればとんでもない身の危険を感じて臭腺から臭いを出したのだ。

V字模様のあるジムグリの頭
  • 写真2
  • ジムグリ Euprepiophis conspicillatus(ナミヘビ科)

(斉藤明子)