教室博日記 No.1912

 2021/01/29(月)

 越冬中のオオゴキブリ

 君津市清和の森にて。山道脇にアカマツの古い立ち枯れがあったので崩してみたらオオゴキブリがでてきた(写真1、2)。

  • 写真1 朽ち木の中にいたオオゴキブリ
  • 写真2 オオゴキブリがいたアカマツの枯木

 オオゴキブリは家族で朽ち木の中で暮らしているので、成虫も幼虫も同時に見つかることが多い。千葉では房総丘陵の山地でしか見られない、見つけるとうれしい虫だ。動きものそのそとしていて、家の中に現れるクロゴキブリとは印象が全く違う。逃げ足が遅いので、捕まえるのにそれほど苦労しないが、脚にはたくさんの棘があり、腹板にも鋭いトゲがあるので、つかむとかなり痛い。

 なぜか一緒に暮らす仲間と翅をかじり合うそうで、めったに完全な翅の個体には出会えない。翅は付け根近くまでかじられて無くなっていることがあるので、写真の個体は、翅が長く残っている方だ。

  • オオゴキブリ Panesthia angustipennis(オオゴキブリ科)
  • アカマツ Pinus densiflora(マツ科)

(斉藤明子)