教室博日記 No.1980

 2021/06/30(水)

 マダラアシゾウムシ

 君津市の山中にて。林道脇に、倒れて間もないのか、まだ葉が青々としたヌルデの倒木があった(写真1)。

  • 写真1 ヌルデの倒木

 その幹にマダラアシゾウムシがたくさん集まっていた。マダラアシゾウムシは体長が吻を除いて15ミリほどある大形のゾウムシ。全身にゴツゴツとしたコブがあり、樹皮にそっくりだ(写真2、3)。

ゴツゴツとしたコブのあるマダラアシゾウムシ
  • 写真2
樹皮にそっくりなマダラアシゾウムシ
  • 写真3

 たいてい雄雌のペアーでたくさんついていたが、近づくとすぐにボトボトと音を立てて落ちてしまう。落ちると脚を縮めてころがってしばらく動かない(写真4)。地面に落ちたら見つけだすのは無理だ。

樹皮にそっくりなマダラアシゾウムシ
  • 写真4

 撮影後、ほとんど木から落ちてしまったが、帰りにもう一度この木を見てみると、またたくさんたかっていた。落ちたゾウムシが戻ったのか別の個体なのか判らないが、湧いて出るほどたくさんいるのは間違いない。

  • ヌルデ Rhus javanica(ウルシ科)
  • マダラアシゾウムシ Ectatorhinus adamsii(ゾウムシ科)

(斉藤明子)