教室博日記 No.2026

 2021/10/14(木)

 千葉にゆかりの二枚貝化石が観察できる地層

 市原市内の林道にて。泥質砂層の所々に貝化石が見られる(写真1)。

  • 写真1 貝化石を含む泥質砂層(ねじり鎌の刃の長さは約11センチ、写真の上が地層の上位)

 この場所では、藪層と呼ばれる約30万年前の地層が観察できる。殻の薄い二枚貝も保存状態が良く、サギガイは二枚の殻が合わさった状態だ(写真2)。

  • 写真2 二枚貝化石(サギガイ)

 フリソデガイは雫のような形の二枚貝で、殻表に走る斜めの条線が美しい(写真3)。

  • 写真3 二枚貝化石(フリソデガイ)

 実は、どちらも千葉県成田市の地層から産出した化石をもとに記載され、その後、現在の海でも生きている個体が見つかった。千葉にゆかりの二枚貝化石を運良く観察できた。

  • サギガイ Rexithaerus sectior(ニッコウガイ科)
  • フリソデガイ Yoldia notabilis(エゾソデガイ科)

(千葉友樹)