教室博日記 No.2029

 2021/10/22(金)

 ツヤアオカメムシ

 雨の中、南房総市の大房岬を歩いた。気温も低く昆虫はほとんど見つからなかった。唯一見つけたのがこのツヤアオカメムシだった(写真1)。体長は15ミリほど。全身光沢の強い鮮やかな緑色だ。果実の汁を吸うため、チャバネアオカメムシやクサギカメムシなどと共に人からは害虫扱いされる。

 撮影したところ面白い写真が撮れていた。体に付いた水滴がレンズとなり、写真に体表の微細な点刻がみごとに写し出されていたのだ。素通りせず立ち止まって撮影して良かった。

  • 写真1 水滴がレンズとなり体表の点刻がはっきり見える
  • 写真2 季節外れのサクラの花

 この日、冷たい雨の中、だれも訪れる人の居ない岬の広場で季節外れにぽつんと咲いたサクラの一枝が印象的だった(写真2)。

  • ツヤアオカメムシ Glaucias subpunctatus(カメムシ科)
  • チャバネアオカメムシ Plautia stali(カメムシ科)
  • クサギカメムシ Halyomorpha halys(カメムシ科)

(斉藤明子)