教室博日記 No.2032

 2021/10/24(日)

 ヒメアカネ

 君津市内の山にて。川沿いの石の上に止まる赤トンボを見つけた(写真1)。赤トンボにしては小さく、体長3センチちょっとしかない。

  • 写真1

 どうやらこれはヒメアカネの雄のようだ。顔が白く、胸部の側面には目立った模様がなく(写真2)、腹部に目立つ黒い斑紋が並び、腹端にある上付属器(じょうふぞくき;注)の先が強く反らない(写真3)。以上の特徴から、よく似たマユタテアカネと区別できる。

  • 写真2
  • 写真3

 ヒメアカネは北海道から九州まで広く分布するが、千葉県では記録が少ない。

 【注】上付属器:トンボ類の雄の腹部末端にある器官で、配偶時に雌の首や胸をはさんで捕まえるのに使われる。

  • ヒメアカネ Sympetrum parvulum(トンボ科)
  • マユタテアカネ Sympetrum eroticum(トンボ科)

(尾崎煙雄)