教室博日記 No.2044

 2021/11/26(金)

 カタボシエグリオオキノコ

 君津市の山中にて。朽木の樹皮下に中型(体長15ミリほど)のオオキノコムシを見つけた(写真1)。カタボシエグリオオキノコというオオキノコムシ科の甲虫だった。

  • 写真1 カタボシエグリオオキノコ

 赤色紋のあるオオキノコは何種類かいるが、肩の赤色紋の中に黒色の丸紋があるのがこの種の特徴(写真2)。今のところ千葉県では高宕山系と清澄山系からしか記録がない珍しい種類だ。

  • 写真2 肩の赤色紋の中に黒色の丸紋がある

 気温が低いためか動きはなく、ひっくり返してみても脚を行儀良くたたんでいた(写真3)。

  • 写真3 カタボシエグリオオキノコの腹面

 この日は1日中、崖や朽木を崩しても何も見つけられず、いい加減くたびれていた。そんな時、何気なく朽木の樹皮をはがしてこの虫を見つけたときは、鮮やかな赤い紋のある黒光りする姿に感動した。

  • カタボシエグリオオキノコ Megalodacne bellula(オオキノコムシ科)

(斉藤明子)