教室博日記 No.2046

 2021/12/06(月)

 ゼンマイ

 君津市内にて。渓谷沿いの苔むした崖に生える白っぽい植物の葉が目に止まった(写真1)。

  • 写真1

 近寄って見ると幅2センチくらいのいびつなハート型の葉があった(写真2)。

  • 写真2

 すぐ近くには少しだけ大きくて3つに分かれたものもあった(写真3)。これを見てこの植物がゼンマイであることに気がついた。白っぽく見えるのは、冬枯れする前で葉緑素が少なくなっているからだろう。

  • 写真3

 成長したゼンマイの葉は高さ1メートル近くにもなる(写真4)。しかし前葉体(注)から芽生えたばかりの幼植物の葉はゼンマイとは思えないほど小さい。

  • 写真4 2021/6/7撮影

【注】前葉体(ぜんようたい):シダ植物の胞子が発芽してできる小さな植物体で、卵細胞と精子をつくり、受精した卵細胞が成長すると幼植物になる。

  • ゼンマイ Osmunda japonica(ゼンマイ科)

(尾崎煙雄)