2022/03/13(日)
リンボク
南房総市にて。渓谷に架かる橋の上から見下ろすと、ひときわ光沢の強い葉が目についた(写真1)。

- 写真1
リンボクであった(写真2)。ブナ科のカシやシイの仲間にも似ているが、リンボクはサクラに近縁の常緑樹だ。南方系の樹木で、分布北限は福島県。千葉県内でも南部にしか分布しない。

- 写真2
リンボクの葉の特徴は、葉の縁が波打っていること、葉の縁にとがった鋸歯があること、そして表面の光沢が強いこと(写真3)。

- 写真3
花は9〜10月ころに咲く。よく見ると枝に未熟な果実がついていた。私はこれまでにリンボクの果実を見た記憶がない。高さ10メートルを超える高木になるので、このように上からのアングルでリンボクを見る機会はあまりないからだろう。果実が熟す5〜6月にまた見に来たいと思う。

- 写真4
- リンボク Laurocerasus spinulosa(バラ科)
(尾崎煙雄)