2022/04/20(水)
カギシロスジアオシャクの幼虫
木更津市の谷津田にて。コナラの新葉に突飛な姿の幼虫を見つけた(写真1、2)。大きさは2センチほど。背中には先の尖った突起が4対並んでいる。帰って調べるとカギシロスジアオシャクというシャクガの幼虫のようだ。

- 写真1

- 写真2
同じコナラを食樹とするよく似た種にクロスジアオシャクがいるが、突起の様子からカギシロスジアオシャクと判断した。図鑑を読むと、この種の幼虫は食樹であるコナラ等の冬芽にそっくりな褐色の姿で越冬し、春になると新芽の成長に合わせて姿を変えるというのだ。この日はコナラの新葉はすっかり開いていて、ツンツンした背中の突起はかえって目立って見えた(写真3)。一見立派な突起だが、これで外敵を撃退できるとは思えない。何のための突起なのだろうか。

- 写真3 コナラの葉上で背中の突起が目立つ
- コナラ Quercus serrata(ブナ科)
- クロスジアオシャク Geometra valida(シャクガ科)
- カギシロスジアオシャク Geometra dieckmanni(シャクガ科)
(斉藤明子)