フィールドノート No.2116

 2022/05/23(月)

 キシタバ幼虫

 房総丘陵にて。フジのつるについた大きなイモムシを見つけた(写真1)。ヤガ科の一種、キシタバの幼虫だ。若いつるをもりもりと食べている。

  • 写真1

 このイモムシはとても美しいと思う。細縞の紬織を思わせる模様は地味といえば地味だが、私は実に粋だと思う(写真2)。よく見ると所々に黄色い星がちりばめられているのもよい。

  • 写真2

 このデザインは頭部にまで一貫していて、白地に黒の縞模様が施されている(写真3)。

  • 写真3

 キシタバ類の成虫は黄色と黒の鮮やかな後翅をもち(写真4)、ガの中でもファンの多いグループなのだが、私はどちらかというと幼虫の方が好きだ。

  • 写真4 千葉県立中央博物館生態園にて 2021/07/06撮影
  • フジ Wisteria floribunda(マメ科)
  • キシタバ Catocala patala(ヤガ科)

(尾崎煙雄)