2022/09/16(金)
リュウキュウマメガキの「柿の種」
清澄山系にて。尾根に黒く丸いものがコロコロ落ちていた(写真1)。

- 写真1
だいぶ古くなっているがリュウキュウマメガキの果実のようだ。名前に「琉球」とついているが、関東地方以西から沖縄まで分布する。果実はまさに「小さな柿の実」で、こちらは「豆柿」の名前にふさわしい(写真2)。

- 写真2 若い果実(2022年7月28日清澄山系で撮影)
果実が落ちているのだから近くに親の木があるはずだ。見回すと黒っぽい樹皮の木があった。これのようだ(写真3、4)。

- 写真3

- 写真4
この日拾った果実はかなり古い感じだったので、昨年落ちたものと思われる。割って中を見ると、あまり状態がよくないものの種子が入っていた(写真5)。

- 写真5 種子(1目盛1ミリ)
柿の種子といえば、有名なお菓子の「柿の種」が思い浮かぶ。モデルになったと思われるカキノキ(食用の柿)の種子と並べてみた(写真6)。

- 写真6 下から、リュウキュウマメガキ種子、カキノキ種子、お菓子「柿の種」
リュウキュウマメガキとカキノキの種子は幅広だが、「柿の種」は細長い。調べたら、カキノキには種子が細長い品種があって、「柿の種」はそれをモデルにしているらしい。お菓子とそっくり、という写真を撮る目論見は外れたが、柿の仲間の種子の大きさや形は様々なのだな、と「柿の種」を食べながら思った。
- リュウキュウマメガキ Diospyros japonica(カキノキ科)
- カキノキ Diospyros kaki(カキノキ科)
(西内李佳)