2022/10/05(水)
タテジマカミキリ
睦沢町にて。カクレミノの幹に止まるタテジマカミキリを見つけた(写真1矢印)。

- 写真1
前にピーンと伸ばした触角と体を枝にピッタリ付けて止まっているので、その気で探さないと見つけるのは難しい(写真2、3)。

- 写真2

- 写真3
タテジマカミキリはウコギ科の植物を食樹とし、カクレミノで見つかることが多い。今年6月にはヤマウコギから落ちてきたタテジマカミキリ(フィールドノートNo.2132)を紹介したが、この日は期待どおりカクレミノから見つけることができた。
幼虫は生きた枝の中を食い進み、カクレミノの枝先は枯れてポキッと折れてしまう。写真4のように枯れた枝のある木の幹を見ると、羽化した成虫が止まっていることがある。このような枯れ枝を探すのがこの種を見つけるコツだ。

- 写真4 タテジマカミキリ幼虫に加害されて枯れたカクレミノの枝先
このカミキリムシはこのまま成虫で冬を越す。越冬の際は枝を囓ってボート状の凹みを作り、そこに身を隠すように止まるのでさらに見つけにくい。まるで忍者だ。
- タテジマカミキリ Aulaconotus pachypezoides(カミキリムシ科)
- カクレミノ Dendropanax trifidus(ウコギ科)
- ヤマウコギ Eleutherococcus spinosus(ウコギ科)
(斉藤明子)