フィールドノート No.2217

 2022/12/15(木)

 スギドクガの幼虫

 君津市内にて。木の根の上に鮮やかな緑色の毛虫がいた(写真1)。体長は2センチほど。スギドクガの幼虫だ。スギドクガの幼虫はスギやヒノキなどの針葉樹の葉を食べる。年に2回発生し、幼虫で越冬する。種名に「ドクガ」とつくが、毒はない。

  • 写真1

 一口に「毛虫」と言ってもこの幼虫の「毛」は単純ではない(写真2)。全身に黒くて長い毛がまばらに生えている他、頭部に近い前端には触角のように見える黒くて長い毛束が2本、最後部には尾のように見える黄色くて長い毛束が1本、それぞれ伸びている。また腹部の前方4節の背面には鶏冠(とさか)のような褐色の毛束が立ち上がっており、とくに一番前の毛束は長い。かっこいい毛虫だと思う。

  • 写真2
  • スギドクガ Calliteara argentata(ドクガ科)

(尾崎煙雄)