フィールドノート No.2256

 2023/05/05(金)

 まばゆいばかりの真珠光沢、シロアオリの化石

 館山市内にて。この場所では、数千年前の内湾にたまった地層が観察できる。崖下で歪な四角形の貝化石を拾った(写真1)。

  • 写真1 シロアオリの化石(目盛りの単位はミリ)

 シロアオリと呼ばれる二枚貝の化石だ。殻頂(写真1の黄色三角)が嘴のように突き出す。銀色に輝く美しい二枚貝で、殻は薄板状にはがれやすい。内面を見ると、まばゆいばかりの真珠光沢だ(写真2)。

  • 写真2 まばゆいばかりの真珠光沢

 内面の殻頂付近を見ると、複数の溝ができる(写真3)。マクガイ科の二枚貝類には、このような特徴的な溝が見られる。

  • 写真3 内面の殻頂付近(黄色三角は殻頂、橙色三角は溝)
  • シロアオリ Isognomon legumen(マクガイ科)

(千葉友樹)