フィールドノート No.2292

 2023/09/29(金)

 見た目は満月、マンゲツシオガマの化石

 館山市内にて。この場所では、数千年前の内湾にたまった泥層が観察できる。崖下で丸っこい二枚貝の化石を拾った。殻は薄く、膨らみが強い。マンゲツシオガマの化石だ(写真1、2)。

  • 写真1 マンゲツシオガマの化石(目盛りの単位はミリ)
  • 写真2 マンゲツシオガマの化石(写真1と同じ標本の内面)

 名前のとおり、満月のような丸い形をしている点が特徴だ。殻表面は黄色味を帯びた白色で光沢もあり、満月を鑑賞している気分になれる。満月と比較すると、よく似ている(写真3)。

  • 写真3 満月(後日撮影)

 後ほど知ったのだが、この日は中秋の名月が見られたらしい。うっかりしていて見逃してしまったが、偶然にもマンゲツシオガマを愛でることができた。

  • マンゲツシオガマ Cycladicama lunaris(フタバシラガイ科)

(千葉友樹)