フィールドノート No.2240

 2024/04/19(金)

 じつは生きている化石?ヒトリシズカ

 印西市の小道にヒトリシズカが花をつけていた(写真1,2)。

  • 写真1 道端に咲くヒトリシズカ
  • 写真2 周囲にドクダミやイヌワラビが見え、人里であることがわかる

 ヒトリシズカの属するセンリョウ目は、被子植物のなかでも非常に古い起源をもつ仲間である。最近になって、銚子の白亜紀層からもセンリョウ目の花粉の化石が見つかった。当時の銚子は熱帯で、雨季と乾季があったと推定されている。現在のセンリョウ目植物も主に熱帯に分布していて、日本に分布するヒトリシズカやセンリョウはセンリョウ目の中では寒さに適応した仲間といえる。

  • ヒトリシズカ Chloranthus quadrifolius(センリョウ科)
  • センリョウ Sarcandra glabra(センリョウ科)

(斎木健一)