フィールドノート No.2276

 2025/4/25(金)

 ナツトウダイ

 君津市のハイキングコース脇にナツトウダイが群生していた(写真1)。花期は4-5月。花弁はなく、オレンジ色のクワガタムシの頭のような部分は、蜜を分泌して虫を誘引する腺体である(写真2)。だらしなく手前に垂れ下がっているのが雌しべで、根元の膨らみは子房その先に二つに枝分かれした柱頭がみえる。この仲間の身近な草本としてはコニシキソウがある。コニシキソウの花はさらに小さいが、花期に観察するとナツトウダイと同様のだらしなく垂れ下がった雌しべを観察できる(写真3)。

  • 写真1 ナツトウダイ。
  • 写真2 ナツトウダイの花。
  • 写真3 コニシキソウの花。スキャナーによる画像。
  • ナツトウダイ Euphorbia sieboldiana (トウダイグサ科)
  • コニシキソウ Euphorbia maculata (トウダイグサ科)

(斎木健一)