2025/5/19(月)
墨古沢遺跡
酒々井町を訪れた。ここには国指定史跡が2件ある。そのうちの1つ「墨古沢遺跡(すみふるさわいせき)」を見学した。この遺跡は約3万4千年前の人々がキャンプをした跡で、国内最大級の規模を誇る。総勢100人ほどが広場を囲んで石器を作っていたという。特におもしろいのは、その人々は大きく3つのグループに分かれ、それぞれ使っている石に特徴があるという。Aグループでは神津島産黒曜石、Bグループでは栃木県産黒曜石という具合だ。各地の石材とともに様々な情報も持ち寄り、それらを交換しながら、狩りに備えて石器づくりに精を出していた当時の人々の様子が想像される。今は現地は埋め戻され説明板などが立つのみだが、将来的には本格的な整備活用が進められるということだ。
- 写真1 「墨古沢遺跡」2019年(令和元)10月16日に国指定史跡に指定された。説明板の「旧石器に急接近!」が目を引く。
(黒田篤史)